駒場アクティブラーニングワークショップ「ジグソー法を授業で活用する」(2023年3月17日)開催報告

2023年3月17日、東大で授業を担当されている先生方を対象に、駒場アクティブラーニングワークショップ「ジグソー法を授業で活用する」を対面で開催しました。当日は 10 名の方が参加されました。当日の様子を報告します。

目的

本ワークショッフは、アクティブラーニングの手法の一つとしてよく知られるジグソー法を取り上げ、ジグソー法の基本的なやり方や効果、アクティブラーニング部門が開講した授業でのジグソー法導入の実例に関する情報提供とご自身の授業での活用について検討することを目的としました。

内容

アクティブラーニングの授業モデル開発として部門開講授業で検討してきたジグソー法の手順に則っ て、ワークショップそのものもジグソー法を用いて実施しました。具体的には、

  1. 個人での問いの思考
  2. 資料の読解
  3. エキスパート活動(資料ごとのグループで内容の確認、説明内容の検討)
  4. ジグソー活動(担当資料の相互説明、問いに関する議論)
  5. 個人での問いの思考

という手順で休憩やミニレクチャを挟みつつワークショップを進めました。

ワークショップの様子

資料は、ジグソー法の背景、バリエーション、効 果・メリットの三種類を用意しました。「どのような目的・場面でジグソー法を活用できそうか」という問いについて、個人での問いの思考(手順1, 5)、ジグソー活動でのグループでの議論(手順4)を行いました。ジグソー活動での議論内容を全体で共有した後、ミニレクチャではジグソー法の活用の実例として、部門開講授業の事例を紹介しました。その後、個人での問いの思考(手順5)では、参加者自身の授業について、どのような目的・場面でジグソー法を活用できそうかを思考してもらい、その内容をグループで共有しました。最後に、ワークショップのふり返りとしてジグソー法について新しく知ったことを書き出してもらいました。

ふり返りワークの様子

当日の様子と参加者の反応

ワークショップ後のアンケート(5名が回答)の結果を簡単にご紹介します。

「今後の授業準備・実施に役立つものでしたか」、「本ワークショップで扱った内容をご自身の授業で活用できると思いますか」については、とてもそう思うが3 名、そう思う1 名、どちらとも言えない 1 名という回答でした。 「本ワークショップへの参加を周りの教員に勧めた いと思いますか」に対しては、とてもそう思う 3 名、そう思う 2 名でした。全体的に好評価を得たと考えられるものの、「本ワークショップは、ご自身の授業準備・実施に関連していると思いましたか」 という質問について、そう思わないという回答が1 名ありました。ご自身の授業目的を踏まえた検討の結果、このように感じられたのかもしれません。

ジグソー法は、分野を問わず活用可能な手法です。また、学生による発表をジグソーグループの枠組み(異なるグループのメンバーから成るグループで発表)で行うこともできます。授業目的や学習目標に応じて授業手法の選択をすることは当然ではありますけれども、その授業手法の選択肢としてジグソー法を加えてみてはいかがでしょうか。

お問い合わせ

教養教育高度化機構EX部門(旧アクティブラーニング部門)
アクティブラーニング普及促進プロジェクト

dalt[at]kals.c.u-tokyo.ac.jp
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