「学生がつくる大学の授業」(2017年度 第11~13回)

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以下は、全学自由研究ゼミナール「学生がつくる大学の授業」のTAによる感想です。授業の概要の詳細はこちらをご覧ください。

第11回~第12回反転授業の実施

いよいよ反転授業の実施です!第11回では理系チームが、第12回では文系チームがそれぞれこれまで準備してきた反転授業を実施しました。授業の実施には、反転授業に興味を持っていただいた6名の参加者(学部生・院生)にそれぞれご協力いただきました。

授業開始前、学生は緊張の面持ちでしたが、一旦授業が始まると、堂々とプレゼンテーション/ファシリテーションをしていたように思います。

 

反転授業が終わった後、各授業に対して参加者・教員からフィードバックを行いました。反転授業を受けた経験のある参加者は少なく、新鮮さを感じた方が多かったようです。しかし一方で、「ディスカッション形式の対面授業で本当に到達目標が達成できたのか」「対面授業を行うにあたり動画の内容が不十分ではないか」といった意見もあり、アクティブラーニング形式の授業を進める上でのファシリテーションの難しさや、反転授業に特有な動画授業と対面授業の接続の難しさを学生は痛感している様子でした。

第13回 ふりかえり

本コースの最後に、これまでのふりかえりを行いました。第1回~第12回までに学んだ内容を一通り確認したのち、「大学における反転授業の導入に賛成か反対か?」という課題に取り組みました。最終的には、その場にいた学生全員が「条件付きで賛成」という結論に達しました。授業に参加した学生は、12回の授業を通じて反転授業導入における問題点(教員の準備が大変、大人数だとやりにくい、教員のモチベーションに依存する等)を十分に理解した上で、反転授業の形式に一定の効果がある(学生が楽しく主体的に学べる等)ということを肌で感じ取ることができたようです。

全体をふりかえって

この授業は「受講者が実際に反転授業をデザインし、実施する」という、学生の視点から見れば非常に「重い」授業でしたが、新しい授業スタイルを模索するべく集まった6名の学生は、授業のデザインから実施までを最後までやり遂げました。私も理系チームと一緒に授業づくりをアシストしていましたが、学生は準備のために授業外で多くの時間を割く必要があり、本当に大変だったと思います。

私自身も本授業を通じて、「学習の理解が深まる」といった反転授業導入のメリットを肌で実感しました。一方で、反転授業作成の大変さや注意しなければいけないポイントの多さは、従来型の講義を遥かに凌ぐように思いました。したがって、反転授業が成功するかどうかは、その教員のモチベーションと授業設計にかかっているといっても過言ではないように思います。

こういった新しい授業スタイルのメリットやデメリットが十分に理解された上で、ぜひこの「反転授業」という形式を活かした授業が広まって欲しいと思います。

(薬学系研究科博士課程 木崎速人

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