現代GP(実施計画)

実施計画(平成19年度)

平成19年度は、具体的に以下について取り組みます。

    1. 取組推進のため以下の基盤的な整備を行います。
      • 東京大学教養学部附属教養教育開発機構にKALS担当部門を置き、「ICTを活用した教養教育アクティブラーニング」のための教育手法・教育コンテンツ・支援システム開発の実施体制を構築します。
      • 教育コンテンツの作成・支援システムの開発およびモデル授業の実施に向けて、KALSのICT関連設備を拡充整備します。
      • 東京大学の教育戦略に即して、効果的に本補助事業を推進するための組織として、運営委員会・評価委員会等を設置します。
    2. アクティブラーニング授業の支援システム・教育コンテンツを設計・開発します。
      • 文系授業の学習活動を支援するWeblogシステムを開発します。
      • ハンズ・オン実験とICT活用を組み合わせた授業科目「生命科学」のための実験映像アーカイブス、生命科学シミュレータ等のシステム設計を行い、開発を始めます。
      • 授業科目「Critical Writing Program (Academic Writing, Creative Writingを含む)」を更に展開するための映像コンテンツ等を開発します。
    3. KALSを用いた授業科目「Critical Writing Program」を3クラス実施します。Tablet PCを活用した相互批評活動を組み込んだアクティブラーニングを中核として、論理性や説得力の向上を目指したライティング授業を実践します。この授業には、専門家による指導助言や評価を採り入れ、次年度以降の授業の改善に繋げます。

CWPイメージ写真

  1. 海外の専門家を招聘してICTを活用したアクティブラーニングに関する国際シンポジウムを開催します。また、Webページ、冊子等によって本取組の内容を公開します。

実施計画(平成20年度)

平成19年度の取組内容を継続し、平成20年度では以下の計画に沿って事業を推進します。

  1. ICT活用アクティブラーニング授業科目の開発と実施
    • 19年度に開発したWeblogシステムを活用した文系授業を1~2クラス開講します。授業では、NHKアーカイブスの映像を利用した問題探索、学生による実地調査・文献調査、Weblogを利用した調査の記録、専門家等からのコメント、報告書の作成などの、探索-調査-分析-評価-統合のプロセスから構成されるICTを活用したアクティブラーニング型授業を実施します。
    • 19年度に開発した実験映像アーカイブス、生命科学シミュレータ等を利用した授業科目「生命科学(動物科学・植物科学・生命科学基礎)」を1クラス開講します。各授業では、(i)ハンズ・オン実験、(ii)実験映像アーカイブス、(iii)生命科学シミュレータ等によるグループ別学習の後に、学生が相互に学習内容を教授し合い、クラス全体で統合的な内容の理解を目指す「ジグソー法」を試みます。また、実験映像アーカイブス、生命科学シミュレータのシステムを継続して開発・改善します。
    • 19年度から継続して、授業科目「Critical Writing Program」を6クラス開講します。19年度に開発した映像コンテンツを用い、主体的な調査・研究を含む、より進んだ授業モデルも試行します。例えば、課題探索の要素を含んだ英語ビデオ・クリップの視聴、その内容に基づく問題策定と文献調査など、課題設定と分析・解決のプロセスをCritical Writingと結合させた、より実践的な学習内容をもつ授業を設計します。
  2. ICT活用アクティブラーニング授業科目の評価と改善
    各授業の形成的評価を実施します。授業活動の記録、学生の学習結果、授業に対する主観的評価等の結果を総合し、授業モデルの包括的な評価を行うと共に、改善策を提示します。
  3. ICT活用アクティブラーニング授業の公開と普及
    本事業で開発・実施した授業モデルや教育コンテンツを他大学等に公開するために、7月~9月の期間に「サマー・インスティチュート」を開催し、モデル公開授業と授業設計ワークショップを実施します。
  4. シンポジウムの開催・成果の取りまとめ
    年度末にシンポジウムを実施し、平成20年度の形成的評価を経て、平成21年度の事業展開を公表します。また、平成20年度の成果報告書を刊行します。

実施計画(平成21年度)

平成19、20年度の取組を継続し、平成21年度では以下の計画に沿って事業を推進します。

  1. ICT活用アクティブラーニング授業科目の実施・評価・改善
    平成20年度に引き続き、文系授業3クラス、生命科学系授業3クラス、「Critical Writing Program」6クラスを開講します。また、平成20年度に実施した形成的評価の結果に基づき、各授業モデルを改善します。さらに、複数のクラスで学習効果を評価し、「ICT を活用したアクティブラーニング」モデルの有効性を確認します。
  2. ICT活用アクティブラーニング授業の後期専門課程への展開
    学部前期課程教育での本取組の成果に基づいて、本郷キャンパス「情報学環・福武ホール」に設置するラーニングスタジオを利用して、同様の教育事業を後期専門課程において展開する可能性を検討し、全学的な展開計画を立案します。
  3. ICT活用アクティブラーニング授業の公開と普及
    平成20年度に引き続き、本事業で開発・実施した授業モデル・教育コンテンツを他大学等に展開するために、7月~9月の期間に「サマー・インスティチュート」を開催し、モデル公開授業と授業設計ワークショップを実施します。
  4. シンポジウムの開催・成果の最終取りまとめ
    年度末にシンポジウムを実施し、本事業の全体成果を公表します。また、3年間にわたる事業全体の成果をまとめ、事業終了後の展開と計画を含んだ報告書を刊行します。