【KALS TAによる振り返り】オンライン授業支援①

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2020年度Sセメスターは駒場キャンパス全体でオンライン授業となり、KALSのTAも通常の授業支援ではなく、オンラインでの授業支援となりました。Sセメスター終了後、アクティブラーニング部門のスタッフとTAでオンライン授業支援業務を振り返り、メリット/デメリット、オンライン授業の可能性や限界等について検討しました。
今回は第1弾として、TAから挙げられたオンライン授業支援のメリットについて掲載します。

メリット1:どこのキャンパスの授業でも支援できる

TAは、駒場だけでなく本郷や柏を本拠地として研究をしているケースがあります。自分の専門領域に近い授業でも地理的に遠い場所で開講される授業の支援であれば、TAを諦めざるを得ない状況があります。しかし、オンラインの場合、どこのキャンパスの授業でも、つまり、どこから配信される授業でも支援が可能です。2020年度のSセメスターも、本郷を拠点とする院生がKALS TAとして活躍してくれました。研究時間の合間を縫ってTA業務に従事する院生にとって、移動時間がないことは、最大のメリットの一つでもあることがわかりました。

メリット2:グループワークの巡回がやりやすい

アクティブラーニングの手法を導入する授業は、グループワークを採用することが多くあります。KALS TAはアクティブラーニングの手法を用いた授業の支援を行うため、業務の一つにグループワークの巡回がある場合が多いです。対面の場合、TAがグループワークに入ることで話が中断するケースがあるようですが、オンラインの場合、TAの出入りがグループワークを邪魔しないことがよいという感想が聞かれました。TAによっては、対面のグループワーク中、次のグループに動くタイミングに迷うこともあるようですが、オンラインの場合は出やすいといったこともあるようです。威圧感なくグループワークに入り、議論が活発な場合はそのまま退出でき、議論が硬直している際はアドバイスができる等、グループワークへの入りやすさ、出やすさに加えて、多くのグループを巡回できることも挙げられ、ポジティブな声が多く聞かれました。

メリット3:受講生の様子をその場で記録できる

TAはグループを巡回しながら、ワークの進捗、グループの様子、個々のメンバーの発言や関与の程度などを記録することがあります。対面の場合はその場でメモを取り辛いのですが、オンラインの場合はグループワークの様子を画面で確認しながらメモを取る、もしくはPCにメモとして残すことができるため、「メモを取られている」と学生に感じさせることなくTAは記録ができる、という声も聞かれました。

以上、オンライン授業支援におけるメリットについて3点挙げました。
KALS TAの5名全員がオンライン授業支援は初めてでしたが、滞りなくSセメスターの授業支援が終了し、ほっとしています。上記のメリット、特にメリット2やメリット3はTAならではの気づきであり、対面でのTA業務の苦労も垣間見れ、授業担当者としても勉強になりました。次回以降は、オンライン授業支援のデメリットとして挙げられた点について、ご紹介します。

お問合せ先

教養教育高度化機構 アクティブラーニング部門
小原優貴、伊勢坊綾、中村長史
kals[at]kals.c.u-tokyo.ac.jp